皆さん、赤紫や紅いジャガイモは見たことがありますか?
私はまだ一度も見たことがないのですが、この「アンデスレッド」という野菜は一見サツマイモのようにも見える、赤紫っぽい色のジャガイモなんです。
そんな珍しいアンデスレッドをまだ見たことがない人も多いかと思いますが、一体どんな野菜なのか?
ちょっと気になりますよね!
一般的にジャガイモと言えば、男爵、メークインが日本では主流となっていて、どこのスーパーにもどちらかは常備していると思います。
実はジャガイモの種類は…約100種ほどの品種が登録されている!と知っていましたか?
実に色んな種類があるんですね。
そこで今回は、このアンデスレッドは他のジャガイモと何がどう違うのか?
値段はどれ位なのか?
食べると健康に良いって本当なのか?
など気になる部分をご紹介します。
名前の由来は
このアンデスレッドには他にも名前がいくつかあり
- 「レッドアンデス」
- 「アンデス」
- 「ネオデリシャス」
- 「アンデス赤」
などの名前で販売されています。
スーパーで見かけたら、これがアンデスレッド気づいてくださいね。
アンデスレッドの価格
なかなか近所のスーパーなどでは見つけることが難しいかもしれませんが、
通販ではおおよその目安として、1kgにつき500円ぐらいから販売されています。
アンデスという名前
アンデスという名前が付いているので、皆さんのご想像通り、名前の由来は南米アンデスからきており、南米アンデス原産のジャガイモ「ソラナム・フレハ」と表皮が紅い「アーリーローズ」との交配から生まれたとされています。
私は南米のペルーやボリビアを1カ月間に渡り、バックパッカーとして旅をしたことがあります。
そこで現地の人の生活を目にしたので本当の話なんですが、南米の人達はほぼ毎日のようにイモ類を食べていました。
もちろん、ジャガイモも昔から今も主食の1つであり、日本人にとって白米のように無くてはならない野菜で大事なエネルギー源となっているんですね。
アンデスレッドの旬と産地
岡山県を中心に関東より西側の中国や九州で春と秋に二期作(=同じ耕地で1年に2回、栽培すること)が可能とされています。
この春秋二期作というのは、意外と他のジャガイモの品種にはあまりないので、珍しい特性となっています。
一度に大量収穫できる種類です。
気を付けていただきたいことは、アンデスレッドは非常に生命力が強い品種なので、休眠期間が極端に短いので貯蔵をしておくとあっという間に芽が出てきてしまうそうなので、長期保存には不向きです。
時々、芽が出たアンデスレッドを見た人が「これは古いのでは?!」と思う場合があるそうですが、それは古いからではなく芽が出やすい品種だから、だそうです。
でも、芽には毒成分が含まれている為、必ず芽はしっかり取り除いて下さい!
とにかく購入した後は、長期保存はせずに早めに食べた方が体に良いということですね。
予め芽が出てしまうのを防ぎたいという人は、リンゴを1個、一緒に入れておくとリンゴから出る「エチレン」という植物ホルモンで芽が出にくくなるそうなので、お試し下さい。
アンデスレッドの特徴
形は男爵に近く、こぶし状の形をしたものが多いです。
アンデスレッドの一番の特徴とも言える、赤紫色をした表皮は薄いので料理によっては皮を付けたまま使うこともできます。
皮は赤紫色ですが中身の色は赤紫色ではなく、黄色みが強く、きれいな明るい色なのが印象的です。
また、加熱前の果肉は粉質ですが、加熱後はねっとりとした密な肉質になります。
アンデスレッドの味
まず、皆さんに知っておいて欲しいことは「アンデスレッドはシンプルな調理方法が一番おいしい!」ということです。
味は男爵やメークインよりも味が濃く感じられ、甘味と旨味のどちらもあり、とても美味しいです。
ホクホクした食感プラスしっとりとした感じもあり、舌触りが滑らかです。皮ごと茹でると甘味の少ない栗のような風味と食感が味わえます。
アンデスレッド の食べ方
アンデスレッドのオススメの食べ方は、なんと言っても「茹でる」ことです。
茹でてから、コロッケなど実を崩して調理をすると美味しさが際立ちます。
茹でることにより適度な噛み応えになり、冷めた後も旨味はなくならないので、ポテトサラダなどにも向いています。
なぜ他の調理方法には不向きなのか?
と言いますと、まずはアンデスレッドは火が通りやすい品種である、ということを覚えておいて下さい。
その為に煮崩れしやすいので、煮る場合は煮過ぎないように煮る時間を短くして、十分に気を付けなくてはなりません。
他には、焼くと硬くなりやすく、蒸すとベッタリとした食感になるので不向きな調理法です。
ポテトフライのように油で揚げる場合は、コクが増すので味は美味しいのですが、皮を残したまま揚げると皮の近くにえぐみが残る可能性があるので皮は向いた方が良いです。
栄養価は高い?
ビタミンC
意外!と思われる人もいるかもしれませんが、ジャガイモにはビタミンCが豊富に含まれています。
その量は実に、私達がビタミンCと言われて想像するようなミカンや緑黄色野菜の王様と呼ばれるホウレンソウなどとほぼ同じ量とされ、いかに豊富かが分かります。
ビタミンCは、でんぷんに守られていて、加熱しても壊れにくい性質を持っています。
そんな強いビタミンCの主な働きは、疲労の回復、風邪の予防、肌荒れにも効果的です。
アントシアン
そして、皮が赤紫色をしていることから分かるように、ブルーベリーなどに豊富に含まれているアントシアンという抗酸化物質の色素が含まれています。
この抗酸化作用は、ガンや生活習慣病などの予防だけではなく、アンチエイジングにも欠かせない!と言われています。
更に黄色い果肉には、βカロテンがたくさん含まれているので、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守り、ガンや脱毛の予防、目・皮膚・粘膜を正常に働かせ、免疫力を高めたり、良いことづくしなんです。
中が赤紫色でも食べられる?
中を割ってみた時、マーブル模様のように赤紫色が混じっている場合があります。
赤紫色の原因となるアントシアンという色素は体には有益なことばかりで、健康には無害ですし、火を通すとその赤紫色はピンク色に薄くなるか、消えますので安心して下さい。
アンデスレッドを食べましょう!
いかがでしたか?
私はアンデスレッドの魅力を知って今すぐにでも食べたくなってしまいました。
調理方法が茹でるに特化した珍しいアンデスレッド。
軽く下茹でした後にアルミホイルの中にバターと一緒に包んでオーブンで蒸し焼きにしたら
きっとお祭りで売っている、あの美味しいジャガバターに匹敵する美味しさになるのでは?!と期待できます。
今はまだ入手しにくいというのは難点ですが、今後もっと手軽に近所のスーパーや八百屋さんで手に入れられるようになると嬉しいですね!
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