「あさつき」(浅葱 , アサツキ)はどんな野菜か、ご存知でしょうか?
見た目が「小ネギ」と良く似ているので、スーパーで見かけたとき、どちらを買えばいいか、迷ってしまうのではないでしょうか?
たいていの人は「安い方を買おう!どうせ味は同じだよね!」という買い方をすると思います。
しかし、どちらの野菜も薬味として使いますが、「あさつき」の方がより辛みが強いのです。
子供には「小ネギ」がお勧め、辛みを楽しみたい大人には「あさつき」がお勧めですよ。
そんなあさつきのことをもう少し掘り下げていきたいと思います。
あさつきとは?
ネギの仲間ではない!?
「あさつきと小ネギはよく似ている。だから、あさつきは、ネギの仲間?」と思う人は少なくないでしょう。
実はそうではないのです。
- あさつきは、ネギとは違う種類で、チャイブの変種と言われています。
- 色がネギ (葱) より浅いことから、「浅葱 (あさつき)」と名付けられました。
チャイブとは?
- 北半球の温帯~寒帯に分布するネギの仲間なんですね。
- セイヨウアサツキ、エゾネギとも言われています。
- チャイブはキッチンハーブの一つです。
- ネギのような香りもあり欧米では薬味として料理にいかされています。
あさつきはネギとは違うものの、その流れであるチャイブがネギの仲間なので別物ではあるものの関係もあるといった感じでしょうか!?
万能ねぎ、わけぎ、あさつきの違い
専門的な細かな点はさておき違いを分ける大まかなポイントに注目するとこうなります。
万能ねぎ
- 万能ねぎは商標名。九条ネギの一種
- わけぎは植物名。ネギとタマネギの中間種
- あさつきは植物名。エゾネギの一変種
さらに…
- 違いを分けるポイントは球根の有無と葉の幅にあります。
- 球根がないのが万能ねぎ⇔球根があるのがわけぎ・あさつきになります。
- 球根があって葉の幅が細いのがあさつき⇔球根があって葉が太いのがわけぎです。(あさつきの葉の直径は2~3mm ⇔わけぎの葉の直径は7~10mm)
旬はいつ?
上に説明したようにあさつきは球根で増える多年草です。
上部の細い青ネギ状のものを刈り取ると、春と秋の年2回、収穫することができます。
この「細い青ネギ状」の「あさつき」の主な産地は、広島県です。
春と秋が旬ですが、通年市場に出回っています。
あさつきの代用品の可能性
旬でない時期に出回っている「あさつき」は、代用品の可能性があります。
代用品とはなんとも聞こえが悪いですが…。
実は、東日本では葉ネギを若どりした代用品が「あさつき」の名前で売られていることがあり、それが定着しています。
見分けるのは難しいですが、
- 旬から外れているもの、
- 根元 (球根になる部分) がふくらんでいないものは、代用品かもしれません。
価格は?
あさつきの価格は、1パック(約30~50グラム) で220~420円程度です。
あさつきには、ニンニクと同様、優れた殺菌力・抗菌力を誇るアリシンが豊富に含まれています。
新芽タイプのあさつき
一般的によく知られているあさつきは、球根から上部に伸びてきた、細い青ネギ状のものを食用とします。
あまり知られていないのですが、冬から春に球根から伸びてきた新芽の部分を収穫したものも「あさつき」と呼ばれています。
この記事の後半に取り上げているレシピの部分では、あさつき(青ネギタイプ) とあさつき(新芽タイプ) とに分けて取り上げています。
産地は?
主な産地は山形県や福島県などの東北地方です。
山形県の伝統野菜として、地元ではとても人気があります。
新芽は、青ネギ状のものと比べ、辛みが強くシャキシャキしています。
生食には向かないので加熱調理しましょう。
簡単レシピ
あさつきは栄養満点の野菜でもあります。
以下では、その特徴でもある辛みを生かした簡単レシピをご紹介していきます。
※画像はイメージです。
あさつき(青ネギタイプ)の簡単薬味
小口切りにしたあさつきに、ごま油をからめてごまをかけます。
これをご飯にかけて、かつお節をのせて食べると最高です。
冷や奴にも合いますよ。
あさつき(青ネギタイプ)のポテトサラダ
ポテトサラダ
じゃがいもは粉ふきいもにし、ハーブ入りソルトで軽く味つけします。
適量のマヨネーズとあさつきを加え、仕上げに粉末パプリカをふります。辛み強めの大人のポテトサラダです。
あさつき(青ネギタイプ)と卵の
塩、こしょうで味つけした卵をフライパンで半熟になるよう炒め、いったん皿に戻します。
きくらげとざく切りのあさつきを炒め、オイスターソースで味つけします。
卵をフライパンに戻し、さっと炒めたら完成です。あさつきときくらげのシャキシャキした食感が楽しめます。
あさつき(新芽タイプ)の酢みそ和え
酢味噌和え
新芽タイプのあさつきを美味しく食べる、一番のお勧めレシピです。
あさつき1袋を湯がいて、冷水で冷やします。
よく水を切ったら、酢味噌 (味噌大さじ2、砂糖大さじ2、酢大さじ2) で和えます。
あさつきについてどう思いましたか?
やはり栄養面を考えると魅力を感じますし、辛味も好きな人は好きですね。
この機会にチャレンジしてみてはいかがですか?