茄子と言えば、長なす、丸なす、水なす、米なす…私が思い浮かぶのはこれくらいですが、数えきれないほど多くの品種がありますよね。
焼いても、煮ても、揚げても、漬物としてもとにかく何でも美味しく食べられるのがなすの魅力なのではないでしょうか。
そんななすですが、今回は、京の伝統野菜で有名なあの賀茂茄子(かもなす) について取り上げましょう!
賀茂茄子はどこからやってきた?
生まれは、インドの東部地域で、そこから中国、アフリカへ伝わりその頃、日本にも伝わったとされています。
遅くとも奈良時代には日本にやってきたとされており、その後、ヨーロッパ各地で栽培されるようになり、近年では西洋品種も日本では見かけることが多くなりました。
日本で栽培されるなすの多くは、濃い紫色の実と同じ色のヘタがつくのがほとんどで、海外の品種はヘタだけ緑色のものが多いのも特徴。
賀茂なすは京の伝統野菜
元々は京都市左京区地域で栽培されていましたが、その後、北区にある上賀茂、西賀茂あたりで栽培されるようになったことから、地名をとり「賀茂なす」と呼ばれるようになったのが由来です。
<賀茂なすの特徴>
- 直径15㎝ほどで、重さは300~500gあり丸型でずっしりとしている。
- 大きいものでは1㎏を超えるものまであります。
- 表皮はつやのある濃い紫色をしていますが、ヘタのすぐ下部だけ白いのも特徴的でヘタが3つに分かれている3ヘタが目印です。
- 葉が大きいため日蔭になってしまった賀茂 なすは、色が薄くなってしまったり、風の強さで傷がつきやすい繊細さもあり、なすの中でも水と肥料食いと言われるほど沢山の水と肥料を要し、栽培方法も特殊で難しいのです。
旬の時期
ほとんどのものが温室やビニールハウスを使わない露地栽培のため、栽培する季節が限定されるため、旬の時期としては
6月~7月頃が食べ頃。
暑さに弱いため7月で収穫を打ち切るところが多いのだそう。
1987年から始まった京の伝統野菜として、41品目が認定されており、賀茂なすは「なすの女王」として君臨しているのだ
気になるお値段は?
賀茂なすを生産している所によりますが、一個あたり600~800円ほどが相場です。
最も値段の高い時期はやはり6月~7月にかけての旬な時期が高め。
8月を過ぎると安くなる場合もあるようなのでチェックしてみてくださいね!
やはり育て方の繊細さや、手間のかかることから、希少でもあり高額になるのも納得できますよね。
高級品とはいえ、なす好きさんなら一度は食べてみたいものですね。
夏野菜のなすを食べて夏を乗り切る!
なすってほとんどが水分で栄養はあるの?と思っている方も多いのではないでしょうか?
なすの90パーセントが水分なんです。
- カリウムを含んでいますから体を冷やしてくれるので暑い夏にはもってこいですね!
- ビタミンCが摂れるので、美容にはもちろん
- 食物繊維もあるので便秘予防にも効果的。
- なすならではあの紫色の正体なすニンとよばれるポリフェノールの一種
賀茂なすをより美味しく食べる方法
どんな食べ方がオススメなのか、色んな食べ方を紹介します!
定番「賀茂なすの田楽」
<材料(3人分)>
- 賀茂なす 1個
- 大葉 5枚
- オリーブオイル 大さじ1
- 田楽味噌 大さじ3
<作り方>
- 賀茂なすを3等分し格子状に切れ目を入れる。大葉は細かく刻んでおく
- フライパンにオリーブオイルを入れ両面を弱火でじっくり焼く
- 柔らかくなったら、表面に味噌を塗り大葉をのせて、蓋をして数分焼いたら完成です!
肉厚のジューシーさと、味噌となすとの相性は言うまでもありませんね!ビールもご飯も進む逸品です!
賀茂なすの揚げ出し
<材料>
- 賀茂なす 1個
- だし汁 2/3カップ
- 大根おろし 1/4カップ
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 塩 少々
- しょうがの絞り汁 少々
- 万能ねぎ小口切りにしたもの 少々
<作り方>
- 賀茂なすはヘタをとり、横半分に切り、皮の部分に格子状に切れ目をつける。
- 揚げ油を170℃に熱したら、なすを入れなすがふわっと浮き上がったら火から揚げて油をきっておく。
- 鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、塩を入れ煮たて大根おろしをいれ弱火で温める。
- 揚げたなすをお皿に盛り、3のだし汁をかけて、しょうがの絞り汁と万能ネギをかけたら完成です!
油であげると、トロっとした溶けるようななすの食感と甘味が口の中で広がるなすの美味しさが凝縮された1品です!
賀茂なすのチーズのせグラタン
<材料>
- 賀茂なす 2個
- チーズ 適量
- トマトソース 適量
- トマト 好きなだけ
- 玉ねぎ 好きなだけ
- オリーブオイル 大さじ1~
<作り方>
- 賀茂なすを横に半分に切り、中身をくり抜き食べやすい大きさに切る
- くり抜いた中身をオリーブオイルで炒める
- トマトと玉ねぎもスライスする
- 1のなすに2で炒めたなすの中身を戻して、その上にスライスしたトマト、玉ねぎをのせる
- トマトソースを塗りチーズをかけ、180℃に温めたオーブンで10分焼く
- 器に盛り、お好みで塩コショウや、パセリをかけて完成です!
賀茂なすをイタリアンにアレンジし、トマトとチーズとのコラボレーションでグラタン風を味わえます!
賀茂なすとエビ詰め揚げのレシピ
食べてみたい方は動画でぜひ確認してみましょう。
賀茂なすを味わう
賀茂なすについてお話してきましたが、少しお高いけれど、その価値はありますね!
少し奮発したメニューの1品に加えてみるのも、じっくり味わえる機会かもしれません。
関西近郊でないとなかなかGETできることは少なさそうですが、ぜひ出会うチャンスがあったら食べてみてくださいね!
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