明日葉 (あしたば) と言えば、八丈島や伊豆諸島の特産の野菜-苦くてクセのある野菜-そんなイメージが頭に浮かぶ人もいるかもしれません。
あまり知られていないかもしれませんが、この明日葉、実は「野菜の王様」とも呼ばれるほど、栄養満点の野菜なんです。
「今日摘んでも明日には・・・」といったことが紹介されるほど生命力があることでも知られています。
明日葉の値段は?その特徴を含むその魅力を以下にご紹介していきます。
伊豆諸島で人気~栄養満点の野菜・明日葉
明日葉 (あしたば) は、主に八丈島や伊豆諸島で作られ出荷されている、苦みとクセのある風味が特徴の野菜です。
栄養価の高さでも知られています。
伊豆諸島を旅行したことがある方なら、一度は明日葉を食べたことがあるのではないでしょうか?
定番の食べ方は「天ぷら」です。「明日葉の天ぷら」はそば屋や居酒屋の定番メニューです。
主に若芽を摘んで食用とする明日葉。
明日葉は、とても成長力が強い植物です。
今日葉を摘んでも、明日にはもう新しい葉が出ていることからこの名前が付けられたほどです。
明日葉の価格は?
明日葉の旬の時期は、2月中旬頃から5月あたりまでです。
旬の時期には、首都圏のスーパーに出回ることもありますので、チェックしてみてください。
八丈島や伊豆諸島の野菜・加工品に特化した通販サイトで入手するのが確実です。
価格は200グラムで370円程度です。
明日葉の成分「カルコン」とは?
明日葉は入手が難しい上に、苦みがあるので、決して食べやすい野菜とは言えません。
しかし、明日葉に含まれる「カルコン」という成分が、健康志向の人には見逃せない成分なんです!
カルコンは、明日葉の茎を切ると出てくる黄色い汁に含まれています。
カルコンは、持病を持つ人に嬉しい、優れた効果が期待できる成分です。
主な成分を以下に挙げていきます。
- 血中の脂質やコレステロールの抑制
- 血圧を下げる
- 骨粗しょう症予防 など
多種の栄養が含まれる野菜・明日葉
明日葉は、野菜の中でもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富な上、それらがバランスよく含まれています。
野菜としては良質のたんぱく質が含まれていることもわかっています。
明日葉には多種の栄養が含まれており、それぞれの量も多いことから「野菜の王様」とも呼ばれています。
次に、実際に含まれる栄養素について説明していきます。
明日葉の特徴として挙げておきたいのは、ベータカロテンを豊富に含んでいるということです。
ベータカロテンには抗酸化作用があり、免疫を高める働きがあります。
その他、多く含まれる栄養素は、食物繊維 (便秘予防)、カリウム (血圧の上昇を抑える)、ビタミンE (抗酸化作用、血流改善、抗アレルギー、美肌) などです。
明日葉の歴史
明日葉は、古くから知られている薬用植物の一種です。
秦の始皇帝や漢の武帝が日本まで求めて家来を遣わしたという伝説さえあります。
また、江戸時代に貝原益軒が著した『大和本草』では、八丈島で栽培されている滋養強壮に良い薬草として紹介されています。
当時は天然痘予防にも用いられていたそうです。
明日葉の選び方と保存方法
明日葉は、緑色が鮮やかで色が濃いものを選びましょう。
古くなるにつれ、色が黄色みを帯びてきます。
また、茎があまり太くなく細いものの方が柔らかくて美味しいです。
乾燥に弱い明日葉は、濡れた新聞紙かキッチンペーパーでくるんでビニール袋に入れ、冷蔵庫に入れて保存するのがお勧めです。
寝かせて保存すると茎が曲がりやすいので、できるだけ立てて保存するようにしましょう。
明日葉の美味しい食べ方
明日葉は、苦みを生かして、おひたしや天ぷらで食べるのがお勧めです。
おひたし
おひたしにするときには、下ゆでが必要です。
塩を加えた熱湯でゆでてください。
太い茎の部分と葉の部分は火の通りが違うので、注意しましょう。
茎を先にゆでで、1分くらいしてから葉を加えてさっとゆでると良いでしょう。
ゆで上がったものはすぐに冷水にとり、水気を絞って使います。
「天ぷら」
定番の「天ぷら」は、アク抜きも不要で簡単、お勧めの食べ方です。
葉の付け根からちぎってきれいに洗い、水気をとってから天ぷら粉をつけて、カラッと揚げます。
塩で食べるのがお勧めです。味わいは山菜の天ぷらによく似ています。
苦くても魅力あふれる明日葉!
天ぷらにしてたっぷりいただきたい、苦いけれどさわやかな風味が魅力の明日葉。
健康志向の人には嬉しい多種の栄養が含まれている点も魅力です。ぜひ一度食べてみてくださいね。