スーパーの魚売り場で魚を選ぶときに、値段が安いことと、切り身で売られていることが多く調理が簡単なことから、「カレイ」を手に取る主婦の方も多いのではないでしょうか?
そんな方のために、ここでは、案外知られていないカレイのお役立ち情報をご紹介していきたいと思います。
カレイの種類
カレイは世界中の海に生息すると言われており、浅い海から水深100メートル前後の深海まで、幅広い水深に生息する魚です。
ヒラメと似ていますが、「左ヒラメ、右カレイ」と言われるように、右側に目が揃っているのがカレイです (ヌマガレイなど、一部のカレイは左側に目があります)。
日本近海では30種以上のカレイが確認されており、世界では100種ほど生息すると言われています。
今回は、比較的安くスーパーで入手できるカレイを、種類別にご紹介していきます。
マコガレイ (シロガレイ) の特徴・価格・旬の時期・主な産地
「マコガレイ」は、カレイ類の代表的なもので、単にカレイというと、関東などでは、マコガレイを指すことが多いです。
内湾性で、関東、中部、瀬戸内海など大都市圏の近くでまとまって獲れるので、もっとも馴染み深い食用魚のひとつです。
「シロガレイ」と呼ばれることもあります。
マコガレイの名前の由来は不明ですが、春になると子持ち (真子持ち) が大量に入荷してくるためかもしれません。
価格について。切り身 (骨取り) 60グラム×5枚で、600円程度です。
旬の時期は、夏です。春から味が良くなってきて、近年では秋になっても味が落ちません。
主な産地は、北海道、島根県、兵庫県、福島県、宮城県、山口県です。
カラスガレイ (ギンガレイ) の特徴・価格・旬の時期・主な産地
北洋で大量に獲れるため、安いカレイとして出回っている「カラスガレイ」。
主に冷凍切り身で出回っています。輸入品が中心となります。白濁した白身で、脂が非常に強い魚です。
「ギンガレイ」と呼ばれることもあります。
回転寿司などで人気の高い「エンガワ」は、カラスガレイか「アブラガレイ」のものです。
カラスガレイの名前の由来ですが、表面が黒くカラスのような色だからだとも言われています。
価格について。切り身3切れで470円程度です。切り身 (骨取り、冷凍) 60グラム×5枚で、1,110円~1,250円程度です。
旬の時期は不明です。冷凍品が中心なので、旬はあまり気にしなくて良いかもしれません。
主な産地は、ロシア、カナダ、グリーンランド、アメリカ、デンマーク、ポルトガル、北海道、青森県です。
ソウハチガレイの特徴・価格・旬の時期・主な産地
「ソウハチガレイ」は、主に加工品として出回ることが多いカレイです。
干物原料として重要なもののひとつです。独特の風味と渋みがあり、根強いファンが多いです。
ソウハチガレイの名前の由来ですが、「ソウハチ」はもともと髪型の「総髪(そうはつ)」のことを指しています。
ソウハチガレイは「総髪 (前髪を後ろになでつけて、髪を後ろで引き結ぶ、男性の髪形)」の人を正面から見た形に似ているのです。
価格について。一夜干し (冷凍) 2尾で800円程度です。
旬の時期は、晩秋から冬にかけてです。
主な産地は、北海道、島根県、兵庫県、鳥取県です。
コガネガレイの特徴・価格・旬の時期・主な産地
コガネガレイは、主に冷凍フィレとして流通しており、外食産業、加工品などで盛んに使われています。
輸入品が中心です。価格は安く、価格の割りに美味しいと評価されています。
コガネガレイの名前の由来ですが、体色が黄金色であるからだと言われています。
価格について。切り身5切れで790円程度です。切り身 (骨取り、冷凍) 60グラム×5枚で、570円程度です。
旬の時期は、春から夏にかけてです。
主な産地は、アメリカ (アラスカ)、カナダです。
カレイの美味しい食べ方
安いカレイは、調理法によって、味が大きく変わります。
ここでは、カレイの種類別に、定番の美味しい食べ方をご紹介していきます。
<<マコガレイの煮つけ>>
切り身のマコガレイで煮つけを作ると、残す部分なく食べることができ、経済的です。
甘辛く少し濃いめの味付けにするのがお勧めです。
<<カラスガレイのムニエル>>
冷凍のカラスガレイをひと口大に切り、塩こしょうして、小麦粉をまぶし、バターでソテーします。
表面は香ばしく、カラスガレイの強めの脂とバターが絶妙にマッチします。
<<ソウハチガレイの温泉ガレイ>>
ソウハチガレイは一夜干しとしてスーパーで売られていることが多いです。
「ソウハチガレイの温泉ガレイ」は、島根県などで買うことができるので、旅行した際には、チェックしてみてください。
ソウハチガレイに、しょうゆ、砂糖などで味付けして干したものを「温泉ガレイ」と言い、とても美味しいので地元で人気の品です。
温泉旅館の朝食で人気がある品なので「温泉ガレイ」と呼ばれているのだそうです。
<<コガネガレイのムニエル>>
冷凍のコガネガレイに塩こしょうして、1時間以上置きます。
これに小麦粉をまぶして、サラダ油でソテーします。仕上げにバターの風味をつけて完成です。
冷凍品は臭みが気になりますが、バターの風味を加えると臭みが消えて、美味しくなります。
まとめ
スーパーで安く手に入るカレイ。
種類によって旬の時期が異なるので、一年中、美味しく味わうことができる魚です。
調理法を工夫して、もっと気軽に夕食のメニューのレパートリーのひとつに加えてみてくださいね。
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